DVRと広告スキップ、TiVoが裏技を発表

7月20日電通から、テレビCMの価値について、野村総合研究所が5月に発表したレポートに対するカウンターパンチというべきレポートが出ました。


「CM効果はむしろ高い」--電通
結論としては、「DVRはテレビへの接触機会を増加させる装置であるととらえるほうが適切である」となっています。
そのレポートは早くも行方不明(どこのサイトのリンクをタグっても404ぢゃ。)なので、CNETの記事をご覧ください。


この件に関して、野村総研矢野経研、そして電通という具合に、DVRとテレビCMについて、アーでもないコーでもないと論じられてきたわけですが、「リアルタイム視聴だから〜」とか、「録画視聴は条件違うから〜」と言葉を操る前に、テレビの最高視聴率・平均視聴率ともに低下の一途を辿っていて、リアルタイム視聴という大枠そのものが萎んでいるわけです。
そろそろ、ユーザーが録り溜めして好きなときに観るスタイルに対応しなきゃならんというのは、どちらさまも分かっておられるはず。


そんななかITmediaの7月18日の記事で、
早送り中もCM――TiVo、CM強化の新技術導入」というものを見つけました。


これは商売上手だね。と思いました。
ざっと、流れにするとこうなるのかな?
以下、想像にまかせて言ってみるテスツ。

(1)一旦、普通のCMを死滅の危機に追いやる。

(2)メーカー(TiVo)が独自のテクノロジーをつかうことで、CMが生き残れる道を作ってやる。
すなわち、自分たちの手でルールを作り直す。

(3)CMが生き残るには、TiVoだとカスタマイズされたタグを挿入する必要があるため、TiVoがデータを加工&管理するための代理店として入り込む。

(4)TiVoにCMのタグ処理を依頼した会社だけが、「スキップも早送りも越えて視聴者に届く、効果あるCMです!」といえるようになる。

(5)録画視聴でもスキップされないCMを流すために、TiVoのための媒体費用が発生。

(6)TiVo (人゜∀゜) ンマ !
Yahooとか、その他ポータル各社がやっている広告取り扱いと似たところがあると思われますが、ミソは(1)と(2)。
既存のルールをぶち壊し、自分たちが有利なルールでゲームを行えるようにするところですな。


これからの広告はプロダクトプレースメントでというもあるけれど、日本のDVRメーカーも「特別なタグで、スキップ地獄から救ってやる」方式、やるのかな?